数カ月前の事ですが「人新世の資本論」という本を雑誌の紹介で見かけて。
「SDGsは大衆のアヘンである」という刺激的なサブタイトル。環境のことにも切り込んでいることに興味を引かれていたもの…。ようやく読了しました。
数年前からホロスコープでも「価値観をひっくり返されるような…」と書いていますが、根底からひっくり返されるような大きな変化が続いていると実感しています。。
こちらの本も、そんな変化を感じさせてくれる1冊でした。
以前…2011年前後にも数年をかけて同じような経験があって。
私の場合は2006年くらいからですが…その時は2人の子どもの出産や桶谷式母乳育児をきっかけに食べ物のことや子育て、家事なども全部見方が変わるという事がありました。
そうした意識の変化が現実にまで及んで、今までの生き方を変える必要に迫られて…迷いながら会社員を辞めてヒーラーとしての道を歩むことに。
当時は同じようにシフトを感じていた方も多かったのではないかな、と思います。
今回のコロナ…を象徴とする変化も、大きなシフトに繋がっていくのかも知れませんね。
コロナ禍で浮上しがちな家庭内・家系のテーマ/「さくらしおん」ワークブック到着から
人新世の資本論~自然を皆にとっての大切なものと考える<コモン>
話を戻しまして「人新世の資本論」のこと。哲学の博士号を持ち、経済学科の准教授という齋藤氏の本です。
「人新世」というのは人類、特に先進国の経済活動が地球全体を覆いつくした時代、という意味で使われています。
前半は、資本主義社会によっていかに多くの環境や人が犠牲になってきたか…が述べられます。なかなかショックを受ける内容でもあるかも。それにより、もう今の生活を続けるのには限界が来ている。
後半は、カール・マルクスの研究を元に資本主義を進歩させる方法かいくつか提案されています。
興味を惹かれたのはコモンという在り方です。
マルクスはゲルマン民族・古代ローマやアメリカの先住民など、資本主義より前の共同体<コモン>を研究していたそう。
自然を誰かのモノとするのではなく、皆にとっての大切なもの&守るものと考える<コモン>が見直されていることに嬉しくなりました。
保育や介護などエッセンシャルワークの大切さを見直すことなども書かれています。
経済成長よりも、人としての自然な在り方、幸せを感じることを大切にしよう、という事だと感じました。
環境問題、自然保護などに興味がおありの方にお勧めの内容です。
内容について深くは触れませんが、やはり社会全体として豊かさや幸せの価値観が変わること、がまずは大切なのだろうなと感じました。
物質的な豊かさではなく、人としての本当に幸せな生き方を取り戻していくこと。
やはり気づいた人から変化して行動していくことなのだと思っています。社会構造の変化の前に、意識の変化、内面の変化があるのではないでしょうか。
そのためには、心の中の闇、悲しい記憶や無力感や自信のなさや…そうしたものを手放していくこと。
ハートが愛で満たされて本来の自分を取り戻していくと、本当に必要なものや生き方が見えてくるのだと思います。
そして、そうした人たちが少しずつですが増えているのを感じています。
そして1人1人の価値観の変化が、ひいてはグループや共同体や、社会の変化に繋がっていきますように。
小さなことですが、私に出来ることに取り組んで行きたいと思います。